sábado, 25 de maio de 2013

ゴイアバーダ


ゴイアバーダというのは、ブラジルでよく使われている、グアバ、水、砂糖で作った練り物のことです。肉のソースとして使うこともありますが、デザートとして使うのが最も一般的です。

「デザートはいかがですか?」 

「ロメオとジュリエットを下さい」


ロメオとジュリエットは、ウイリアム・シェークスピアの有名なお芝居ですが、ブラジルでおそらく最もよく知られたデザートの名前でもあります。ゴイアバーダとチーズで作ったデザートなのですが、何故この名前なのかって?それは、ゴイアバーダとチーズが、ちょうどロメオとジュリエットのように最高に相性の良い、運命的な組み合わせだからなのです。ゴイアバーダの甘さが、ケイジョ・ミナス(ミナス・ジェライス州の典型的なチーズ)の塩気と、実にピッタリ合うのです。
Queijo Minas


映画に出てくるゴイアバーダ!



2007年にパラナ州出身のマルコス・ジョルジュ監督によって制作された「エストマゴ」という映画があります。その映画の中に、東北ブラジルから流れてきたノナートが雇われ、料理の腕前を完成することになるイタリアンレストランが出てきますが、そこのシェフが、伝統的なデザートの「ロメオとジュリエット」のイタリア・ヴァージョン、つまり、ゴイアバーダとゴルゴンゾーラ・チーズの組み合わせを提案するのです。



ゴルゴンゾーラがイタリアのチーズなので、そのシェフは、そのデザートを「アニタとガリバルディ」と名付けました!


ブラジル人のアニタとイタリア人のガリバルディは、1839年にブラジルで知り合い、恋に落ち、共に、戦い、ヘヴォルソン・ファホウピーリャの英雄となりました。ゲーハ・ドス・ファハッポスとも、ヘヴォルソン・ファホウピーリャとも呼ばれることもあるこの戦いは、当時サン・ペドロ・ド・ヒオ・グランジ・ド・スルと呼ばれていた地方で、共和党員が帝政ブラジルに対して起こした革命、または地域的な内戦のことです。この地方は、1835920日に、ヒオ・グランデンセ共和国と名前を変え、その独立は184531日まで続きました。


さて、私は、この映画の中での提案が気に入り、すぐに「アニタとガリバルディ」作って食べてみました。おいしかった!ゴルゴンゾーラの代わりに、もう少し経済的なクリームチーズを使っても大丈夫、おいしくできます。


料理やブラジルに興味のある方は、ぜひ、この「エストマゴ」という映画をごらんになってください。この映画の中で、ノナートは仕事を求めてサン・パウロにやって来ます。小さなバールでコックの仕事を学ぶのですが、彼の料理の腕前によって、そのバールの売り上げが伸びていきます。それから、イタリアンレストランのオーナーに雇われるのですが、ある売春婦に恋した時にノナートの人生は複雑になっていくのです。


フィクションですが、ブラジル社会を非常にうまく描き出しています。また、ブラジルの刑務所の内部の現実を、ユーモアを交えて描いているので、その実態を知る良い機会にもなるでしょう。


まだこの映画のことをご存知ないなら、ぜひ、この映画について読み、大好きになってください。エストマゴ(Estomago) とは、ポルトガル語で「胃」という意味で、なお、英語の題名は、Estomago A Gastronomic Story です。


ゴイアバーダは、東京では、五反田にあるキョウダイなどの、ブラジル物産店で買うことができます。